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細さなんと“1mm”! 話題の生糸モンブラン

観光客でにぎわう熱海のメインストリート、熱海銀座商店街。そこに昨年3月にオープンした「和栗菓子kiito -生糸-(以下kiito)」が話題を集めています。

多くの人々を魅了しているのが、特製のモンブラン。リピーターも続出というその極上の味わいを確かめに行ってきました。

 

熱海駅から徒歩15分ほどで「kiito」に着きます。ウッドを基調にした外観はとてもおしゃれ。扉を開けて中へ入ると、そこにはなんとも上質な空間が広がっていました。

 

インテリアは温かみのあるシックなカラーリングで統一されており、中でも大きなカウンターが目を引きます。まるで高級フレンチのような洗練された大人な雰囲気を漂わせています。

 

「『kiito』は、創業200年の熱海一の老舗『古屋旅館』と京都の人気店『和栗専門 紗織』の共同プロデュースにより誕生したモンブラン専門店です。『和栗専門 紗織』のレシピを踏襲したメニューのほか、独自にアレンジしたモンブランパフェなどオリジナルメニューも取り揃えています。

 

以前の熱海銀座商店街は閑散としたシャッター商店街でしたが、近年徐々ににぎわいを取り戻し、店舗も埋まってきました。そんな中、地域に貢献したいという気持ちから、商店街の最後の空き物件に『kiito』を出店したのです。オープンから1年経ちますが、観光客や地元の方など幅広い層のお客様にご来店いただいています」と店長の川岸瑞樹さん。

 

 

では、早速、噂のモンブランをいただいてみましょう!

まず、オーダーしたのは、定番の「生糸モンブラン」(1,980円 税込)です。

 

すると、大きなカウンターにお皿が運ばれてきました。そして、スタッフの方が、目の前で食材を盛り付けていきます。

まずは6時間以上オーブンでじっくり焼き固めてサクサクの食感に仕上げたメレンゲ、続いてふんわりとした自家製スポンジケーキ、さらに和栗のクリーム、生クリームを重ねます。

そして、ここからが「kiito」の見どころ。カウンターに運ばれてきた大きな木製の絞り機にモンブランペーストを投入し、じっくりと搾り出します。

 

途切れることなく絞り出される細さ1mmのペーストは、まさに“生糸”のような美しさ。

それを先ほど盛り付けた食材の上にたっぷりとかけていきます。食材が見えなくなるほどかけたところで上から栗のシロップ漬けを散らし、銀箔を飾り付けたら完成。その美しい見た目に、心を惹かれます。

 

SNS映えも抜群。しっかりと写真に収めたら、いざ実食!

 

 

フォークとナイフで切り分けていくと、繊細なペーストがホロホロと崩れていきます。そして、中のメレンゲやクリームとともに口へ運ぶと…。

 

「しあわせ…」

 

そんな言葉が思わずこぼれてしまうほどの美味しさ! サクサクのメレンゲとなめらかなクリーム、そしてホロホロのペーストが混ざり合い、様々な食感が舌を刺激すると同時に豊かな栗の香りが鼻に広がります。

甘みは控えめで上品な大人の味わい。飽きることなく食べ続けられます。

 

「優しい香りと甘みが特徴の熊本県上益城郡(かみましきぐん)産の厳選された和栗だけを使用しています。生糸モンブランでは、そんな和栗をたっぷり11個分使っています。また、普通のモンブランでは栗のペーストに生クリームを練りこみますが、『kiito』では生クリームを一切使用せず、わずかな糖分と油脂を加えて仕上げているのも特徴です。

それにより、和栗本来の味わいと香りが堪能できるだけでなく、ホロホロと崩れる独特の食感も生み出せるのです」と川岸店長。

 

「生糸モンブラン」には、”味変”用のソースもついています。

伊豆大島で伝統的な製法で作られた「海の精」という塩を使った塩キャラメルソースと木苺のソースをつけて食べれば、また違った味わいを楽しめます。さらに梅昆布茶も添えられており、舌をリセットしながら甘みを堪能することも可能です。

 

もう1つのモンブランの楽しみ方が、ドリンクとのマリアージュ。

静岡県産の上質な緑茶やこだわりのコーヒー、さらに栗の風味との相性を考慮して厳選したシャンパンやワイン、日本酒といったお酒まで豊富なドリンクが用意されており、モンブランをより美味しく味わうことができるのです。(写真は緑茶)

 

朝食やランチから時間が経っていない時やホテルや旅館で夕食が控えている人のために「生糸モンブラン・繭」(1,780円 税込)という小さめサイズのモンブランも用意。観光地ならではの気遣いです。

 

続いてオーダーしたオリジナルメニュー「和栗モンブランパフェ」(2,750円 税込)にも期待が高まります。

こちらもカウンターで作る工程を見て楽しむことができます。

お皿に最初に盛られたのは、桜のパンナコッタ。続いて和栗のクリーム、静岡県産苺「紅ほっぺ」、丹那(たんな)ヨーグルト、自家製サクサククッキー、抹茶アイスクリーム、生クリーム、小田原産の桜のジュレ、自家製スポンジを丁寧に盛り付け、その上から絞り機で和栗のモンブランペーストをたっぷり搾り出します。そして仕上げに桜の花の塩漬けを載せたら完成です。

 

「パフェには旬のフルーツを使っており、1〜2ヶ月ごとにフルーツの種類が変わります。撮影の時期に提供していたのは、春らしい『静岡県産の苺と八重桜のパフェ』。静岡県産の紅ほっぺや丹那産のヨーグルトなど、できるだけ地元の食材を使うようにしています」と川岸店長。

 

※八重桜:八重咲きになる桜の総称

 

こちらも早速いただいてみましょう。モンブランペーストと桜のジュレを混ぜ合わせ、生クリームや苺とともに食します。

 

「はーっ…」

と思わずため息が漏れてしまう至福の味わい。

栗の優しい甘さとフルーツのほど良い酸味に、舌が大喜びしているのがわかります。

ヨーグルトに抹茶アイスと次々に新しい味が出てくるので、スプーンを持つ手が止まりません。

 

上質な空間で舌もお腹も満たされてすっかり満足。

この幸せを自宅や旅館でも味わいたい!という人のために、お持ち帰り専用モンブラン「結-ゆい-」が用意されています。

 

サクサク感が長持ちするようにメレンゲがホワイトチョコでコーティングされており、2時間以内であれば持ち帰り可能。家族や友人へのお土産にも最適です。

 

街歩きを楽しみたい人には、食べ歩き用の「モンブランソフトミルク」がおすすめです。サクサクのメレンゲと甘さを控えた北海道牛乳のソフトクリームの上にモンブランペーストが山盛り。冷たいソフトクリームとモンブランのさわやかなハーモニーを楽しむことができます。

 

「『kiito』は、生糸のような繊細なモンブラン、そしてお店とお客様とを繋ぐ糸をイメージして名付けられました。これからも街の人たち、街に遊びに来る人たちに、気軽に美味しいモンブランを楽しんでもらえるようなお店にしていきたいです」と川岸店長。

 

イートインでもテイクアウトでも、大満足できること間違いなしの「kiito」のモンブラン。熱海観光をする際には、ぜひ訪れてみてください。

 

 

(施設情報)

和栗菓子kiito -生糸-

〒413-0013 静岡県熱海市銀座町8-9

TEL:0557-52-3551

営業時間:10:00~17:00

公式サイト:https://www.waguri-kiito.com/