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モーニング 古民家カフェ 手作りパン 蒲原 静岡

囲炉裏でパンを焼く古民家カフェ!蒲原の歴史を紡ぐ隠れ家「パンカフェ かえるの庭」

江戸時代、たくさんの旅人が行き交う東海道の宿場町として栄えた、静岡市清水区の蒲原エリア。旧東海道沿いを通ると、築165年を超える古民家が現れます。こちらは、2019年に登録有形文化財にも指定された古民家を利用したカフェ「パンカフェかえるの庭」です。

パチパチと炭火が燃える囲炉裏を囲みながら、手作りパンを焼いて楽しむという、他にはないユニークな体験ができます。

 

 

JR新蒲原駅から歩くこと約12~13分。県道396号線沿いに、味わい深い古民家があります。

 

 

 

目印は、ぬくもりを感じる「パンカフェ かえるの庭」と書かれた看板。ここは、金土日の週末限定で営業している古民家カフェ。日常では味わえないゆったりした時間を過ごせる隠れ家です。

 

 

 

入り口は、昔なつかしい和の雰囲気がいっぱい。ガラガラ……と格子戸を開けて中へ入ると、まるでおばあちゃんの家へ来たかのような懐かしさを覚えます。

 

 

 

この建物は、明治維新まであと10年という幕末の時代、安政5年(1898年)に建てられた旧岩邊邸(いわなべてい)をリノベーションしています。入り口からは想像できないほど中は広く、開放感たっぷり。蒲原に現存する町屋の中では最大級の建物です。

 

 

 

歴史の重みを感じる建物は、昭和30年代後半には、外国人観光客が立ち寄る休憩スポットとしても使われてきました。

また、“風情ある建物を残し、楽しみたい”という思いから「旧岩邊邸を楽しむ会」が結成されるなど、今でも地元の人が集う場所として愛され続けています。

 

 

 

そんな旧岩邊邸をリノベーションした「パンカフェ かえるの庭」がオープンしたのは、2023年1月のこと。

もともと自宅でパン教室を開いていた元パン講師の木下真奈美(きのしたまなみ)さんが、夫の勇(いさみ)さんの助けを借りてこの地に開業しました。

真奈美さんのパン作り歴は20年以上!大好きなパンへの想いを尋ねると、

「これだけ長くパンを焼いているのに、まだまだ見えていないところがたくさん。もっと研究して、おいしいパンを作りたいと思っています。」とにっこり微笑む真奈美さん。

 

 

 

大きな薪ストーブは、長野県に拠点を構える、チェコスロバキア出身のイエルカさんが設計したオリジナル。火力がとても強く、室内を暖めてくれるのはもちろん、ハード系のパンもおいしく焼き上がるのだとか。

 

 

 

そしてレトロな空間に、真奈美さんがDIYしたものたちが、モダンなアクセントとして加えられています。なんと、レジカウンターも自分でタイルを貼り、完成させたのだとか。

※DIY…自分で作ること。

 

 

 

気になるカフェスペースは、手前に囲炉裏席が、奥にはテーブル席が並びます。始めは「えっ、カフェに囲炉裏?」と驚きますが、和の空間にしっくりと馴染んで素敵です。

 

 

 

囲炉裏以外にも、建具や照明、小物など、置いてあるものすべてがワクワクするものばかり!どこを撮っても絵になる空間も、訪れる人を惹きつけてやまない魅力のひとつ。

 

 

 

たとえば、この照明は、細い竹ひごと和紙でできた静岡の伝統工芸品「駿河竹千筋細工(するがたけせんすじざいく)」のハンドメイド。竹のぬくもりを伝えるやさしい灯りが、ここで過ごす時間を、より特別なものにしてくれます。

 

 

真奈美さんが焼くパンは、日替わりで4~5種類が店頭に並びます。囲炉裏席に設けられたショーケースをのぞいてみると、ハード系からベーグル、ブリオッシュまで多彩なジャンルのパンがずらり。

この日のパンは、以下の5種類でした。

・ドライクランベリーとドライブルーベリーのベーグル

・ドライクランベリーのブリオッシュ

・五穀とチーズ 米粉入りカンパーニュ

・いちごぐるぐる食パン

・ドライフルーツとナッツのカンパーニュ。

 

 

 

「かえるの庭」では、「朝パンセット」と「ランチ」があり、いずれも選べるパンの種類は一人2種類です。一人だと2個ですが、2人なら4個に。友だち同士やカップルでまったりとおしゃべりしながら、パンを食べ比べるのも楽しい時間です。

 

 

 

囲炉裏で焼くパンは、炭の遠赤外線の効果で、外側はカリッと香ばしい焼き上がりに!目の前でどんどん焼き上がっていく過程にも、わくわく感が詰まっています。

 

 

 

「朝パンセット」は、朝8時から10時まで楽しめるモーニング限定のメニュー。人気の「パンセットA」(税込880円)には、パン2種と日替りスープ、ドリンクがついてきます。

 

 

 

日替わりスープは、旬の野菜を使うのがこだわりです。この日いただいたのは、ぽてっとなめらかな里芋のポタージュ。スプーンで一口すくうたび、素朴だけれど、滋味(じみ)あふれるやさしい味わいが、口の中いっぱいに広がります。

 

 

 

続いて、11時30分から13時30分のランチタイムに楽しめるのは「パン定食」(税込1,320円)。こちらは、彩り豊かな料理プレート、パン2種と日替わりスープがついてきます。

料理プレートは、ご近所さんが届けてくれる地元の野菜や真奈美さんが厳選した旬の野菜がメイン。手間と時間をかけた、愛情たっぷりの手作りにこだわっています。

 

 

 

パンと相性が良いおかずを、ぜひパンにのせて召し上がってみては。

 

 

 

また、季節の果物を使った「その日の手作りスイーツ」(税込550円)もおすすめの逸品。名前の通り、どんなスイーツが並ぶのか、その日にならないと分からないのも大きな楽しみです。

取材に訪れた日は、ちょうど桜の季節。桜の花の塩漬けをゼリーに閉じ込めた「桜のレアチーズ」が楽しめました。ほんのりピンクのスイーツは、見た目も華やかでキュート。ついつい写真を撮る手がとまりません。

 

 

 

さらにこの日は、春を満喫できる「いちごのババロア」も登場。濃厚なババロアの中には、刻んだいちごがたっぷり!いちごのつぶつぶ食感がくせになる味わいです。

 

 

 

お腹がいっぱいになったら、お庭の散策も楽しんで。ここは、ほっとひと息つける癒やしの空間。細長いスペースは、裏口まで続くお庭になっていて、自由に散策できます。お庭には、季節の花が咲いていたり、かえるの小物が置かれていたり。疲れた心と体をほっこり癒やしてくれますよ。

心をリフレッシュさせたいときや、のんびり過ごしたいときなど、ぜひ「パンカフェ かえるの庭」を訪れてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

(施設情報)

「かえるの庭」

〒421-3211   静岡県静岡市清水区蒲原新田1丁目17−26

TEL 054-340-1527

予約やパンの販売日は下記ウェブサイト・Instagramから↓

サイト:https://www.kaeruniwa.net/

Instagram:https://www.instagram.com/kaeru.no.niwa/

定休日:月~木曜

営業時間:8:00〜14:00