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おでかけ お茶 のんびり旅 後編 金谷

ディープなお茶の世界に心弾む! 「金谷」を堪能するのんびり旅【後編】

茶畑面積日本一の静岡県!その中でも広大なスケールの牧之原大茶園を有する、島田市「金谷」エリアには、お茶の歴史や文化を楽しく学べるスポットが盛りだくさん。

 

ノスタルジックな観光地としても見どころがいっぱいです。

 

今回お送りするのは、そんな風情ある「金谷」をのんびり楽しむ6時間のモデルコース。後編では、お茶の奥深い世界を知れる博物館「ふじのくに茶の都ミュージアム」(以下表記:ミュージアム)をご紹介します。

 

楽しくお茶のイロハを学べて、フォトジェニックな写真が撮れて。いざ、ディープなお茶の世界へ!

 

前編の記事はこちらから👇

https://www.fujinokuni-passport.com/news/202112033902/

ミュージアムは、2018年にリニューアルオープンした、お茶の本格的な博物館。

博物館、商業館、茶室、日本庭園、中庭で構成されています。

お茶を使った体験がたくさん用意されているとのことで、いくつかトライしてきました!

 

※以下紹介する体験プログラムは別途、博物館観覧券が必要です

 

まず最初に体験したのは、抹茶挽き体験(1回100円 税込み)

 

スタッフの指導のもと、石臼の中にお抹茶の原料となる「碾茶」を入れて、ゴリゴリ……とゆっくり回しながら挽いていきます。

 

ただ臼を回すだけ、と思うかもしれませんが、これがなかなか大変な作業!見た目以上に重いので、うまく挽くには、1周2秒ぐらいのスピードで回すのがコツです。

 

しばらく続けていると、石臼の隙間から、鮮やかな色の抹茶がどんどんと……!

 

抹茶のさわやかな香り、色あいの美しさ、石臼を回す音。心が穏やかな気持ちになります。

 

自分で挽いた抹茶は、お土産用の袋に入れて持ち帰れるのが嬉しいところ。お茶をたてるのはもちろん、アイスクリームにかけたり、お菓子づくりに使ったりとアイデア次第で、色々な使い方ができます。

 

次は、おしゃれにお茶を飲む「牧之原ティーテラス体験」にトライ。博物館2Fの総合案内で申し込みを行い、チケットを購入します。

 

体験できるのは、こちらの2タイプ。

 

・自分で急須で淹れてお茶を飲む「バスケットタイプ」(400円 税込み)

・ワイングラスで冷茶を飲む「ワイングラスタイプ」(200円 税込み)

 

今回はワイングラスタイプを体験しました。

 

この体験は内容もさることながら、フォトジェニックなシチュエーションも見逃せません。体験する場所は、広大な牧之原大茶園を見渡せる、博物館3Fの「牧之原大茶園展望テラス」。お天気が良い日には、お隣の掛川市にある粟ケ岳の「茶」の文字まで見えるんですよ。

 

しかも、パラソル席が体験者専用になっているのが嬉しい!

 

牧之原大茶園の面積は、およそ5000ヘクタール!(なんと東京ドームでいうと約1000個分の広さもあります)。

 

ワイングラスを日差しにかざして、ゆらゆら……。茶畑を眺めながら、ワイングラスでいただくというお洒落で一味違ったお茶を楽しめます。

 

さてさて、お次は江戸時代にタイムスリップです!

 

いったん博物館を出て、敷地内の一角へ。千利休の孫弟子にあたり、江戸時代に活躍した茶人の一人、「小堀遠州(こぼりえんしゅう)」の茶室やお庭を復元したエリアに向かいます。

 

藁葺き屋根の建物は茶室「向峯居(こうほうきょ)」。池の上に建てられています。

 

「向峯居」は、中が吹き抜けになっていて、岩の上に足場が造られているのを見ることができ、気持ちの良い風がすーっと通っていきます。

 

茶室を楽しんだら、小堀遠州の伏見奉行屋敷を復元したという「臨水亭(りんすいてい)」へ向かいます。

 

室内は、欄間が朱色に塗られていたり、富士見窓が設けられていたり。窓が多く明るい空間で、小堀遠州が尊んだ「綺麗さび」の世界観をじっくり味わえます。

 

※綺麗さび:わびさびの世界に、美しさや豊かさを加えて、調和の美を目指した茶道のこと。

 

そして、この本格的な茶室では茶道体験ができます。(茶道体験は1回500円 税込み)

 

茶道には、器の持ち方から、お茶菓子のいただき方など、細かい作法がありますが、先生が「お茶碗を右の手にとって、左にのせます……」という感じで、ひとつひとつ丁寧に説明してくれるので、茶道未経験の人でも大丈夫。

 

この日のお茶碗は、遠州森町の「森山焼」。その中でも、鮮やかな赤色が特徴の「赤焼」にこだわっています。

 

華やかな赤い茶器にお抹茶がよく映えますよね!

 

小堀遠州の世界を楽しんだら、再び博物館に戻り3Fへ。このフロアは「世界のお茶」がテーマになっていて、世界中の奥深いお茶の歴史を学ぶことができます。

 

特におすすめは、世界30カ国から集められたお茶の見本コーナー。実際に茶葉を手で触ったり、香りをかぐこともできます。

 

日本では一般的に、緑茶・紅茶・烏龍茶の3つに分けられますが、お茶の本場・中国では、その3つに加えて、白や黄色や黒いお茶も!「お茶って、こんなにあるの?」と驚きます。

 

そして、「ここどこー!?」と叫びたくなるのが、3Fの世界の喫茶文化を体感できるコーナー。トルコ、中国、チベットの3つのエリアに分かれていて、順番に巡れば、飛行機に乗られなくても異国気分を味わえます。

 

まずはトルコ。

 

おもてなし大好きの「トルコ」は、どこにいっても「お茶でも、1杯いかがですか?」という感じで、お茶でお腹がいっぱいになるのは日常茶飯事の国です。

 

「トルコ」で飲まれるお茶の量は、どのくらいだと思いますか? なんと、一人当たり1ヶ月で130杯ほども飲むそうです。

 

そんな「トルコ」の茶館をイメージしたブースでは、トルコ産の紅茶とともに、2段式のやかん「チャイダンルック」やチャイグラスが置かれています。

次の中国の茶館は、造りがとにかくリアル!

 

上海最古の茶館「湖心亭(こしんてい)」を再現していて、屋根の反り返った形状も、ソックリです。

 

また、中国から寄贈された、世界に3つしかない貴重な急須が飾られていたり、日本では珍しい「固形茶」(圧縮してカチカチに固めたレンガ状のお茶)が展示されています。

 

最後は、チベットです。

 

ここは、ネパールに暮らすチベット族の現代住宅を再現しています。

 

モスグリーンの扉の前に立てば、日常からふわっと抜け出したよう。色彩が鮮やかで、おしゃれです。

 

チベットは標高が高いので、バターを入れて栄養価をとる「バター茶」がよく飲まれています。(写真右上)茎や枝が入っているワイルドな固形のお茶です。これを削って煮出した後、ドンモという筒状の道具で撹拌(かくはん)させるそうです。

 

こうやって見ていくと、世界には多彩なお茶文化があり、楽しみ方もさまざま。生活と切り離せない飲み物だということが、よく分かります。

 

さて、世界のお茶を楽しんだ後は、階段を降りて2Fへ。ここは“日本のお茶”と“静岡のお茶”がテーマのフロアです。

 

「お茶どころ、静岡県」と言われていますが、ここでは、静岡でお茶がどのようにして広まり、時代とともにどう変化していったのかを分かりやすく説明しています。

 

たとえば、幕末の開国以降(外貨を獲得しなければならない頃)、外国から需要があったのは何だと思いますか?

 

一番目は生糸。2番目はなんとお茶でした。

 

その需要に応えて、お茶を大量生産するために開発されたのが、さまざまな製茶の機械です。基本的にこれらの機械は「いかに手もみの技術を再現するか」を観点に作られました。

 

写真の機械は、昭和30年~40年頃に作られたもの。技術は進化しているものの、原理は今も一緒です。間近で見ると、こだわり抜かれたアイデアと熱い情熱を感じられます。

 

そして、ディープな静岡茶の魅力に触れられるのが、「茶草場農法(ちゃぐさばのうほう)」のコーナー。

 

「茶草場農法」とは、茶園の周りに自生するササやススキの草を秋から冬にかけて刈り取り、天日で乾燥させた後、茶園に敷く伝統農法のこと。これは、他県ではほとんど見られない珍しい光景です。

 

しかしなぜ、このような農法を行うのでしょう?

 

その理由は2つ。1つは、このように自然乾燥させた草は有機肥料になるので、おいしいお茶づくりに一役買ってくれるから。もう1つは、草を刈ることで、背丈の低い植物にも日光が行き渡るようになり、そこに住む植物を守れるから。この2点が評価され、2013年には「世界農業遺産」に認定されました。

 

ミュージアムを訪れる人と、“静岡らしさ”を感じさせてくれる珍しい展示に、思わず見入ってしまうはず…!

 

 

ディープな魅力が満載の島田市「金谷」。静岡へ来る際には、ぜひ立ち寄ってみてください。

 

 

(施設情報)

ふじのくに茶の都ミュージアム

〒428-0034 静岡県島田市金谷富士見町3053-2

https://tea-museum.jp/