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浅間大社を参拝した後は!「お宮横丁」でご当地グルメを堪能!!

静岡県東部に位置する富士宮市。ここには富士山をご神体とする富士信仰の中心である富士山本宮浅間大社があります。境内には富士山からの伏流水が湧き出す湧玉池があり、澄み切った水がこんこんと流れる様子が多くの参拝者の目を楽しませています。

そんな浅間大社を訪れた際にぜひ足を運んで欲しい場所が徒歩1分のところにあります。それが、富士宮市のご当地グルメを堪能できる「お宮横丁」です。

 

お宮横丁ができたのは2004年のこと。空き店舗となっていたスペースを有効活用して、参拝者や観光客の憩いの場所にすべく地元の製餡所(あんこ屋さん)が立ち上げました。現在では9店舗が軒を並べる屋外型フードコートとなっており、それぞれに特色のあるメニューを提供しています。

 

個性的なお店が集まったお宮横丁はどこかレトロな雰囲気も魅力。大きな屋根が付いているので雨の日でもゆっくり食事を楽しめます。

 

富士宮市のグルメといえばみなさんご存知の「富士宮やきそば」です。「ご当地グルメでまちおこしの祭典!B-1グランプリ」で、第1回と第2回でグランプリに輝き、一躍その名が全国に広がりました。そんな「富士宮やきそば」を味わうため、最初に訪ねたのが「富士宮やきそばアンテナショップ」です。

 

お店の中に入る前からすでに香ばしいソースの香りが流れてきます。

「富士宮やきそばは戦後から駄菓子屋で安価で提供されるなど、富士宮で広く親しまれていたそうです。注目されるようになったのは、2000年に『富士宮やきそば学会』が発足してから。それ以降、まちおこしのために富士宮やきそばのPRに取り組みました。そうした、いち早い取り組みが功を奏して、B-1グランプリで二連覇し、ご当地グルメブームの火付け役になることができました」

そう語るのは、「富士宮やきそばアンテナショップ」を運営する「株式会社プロシューマー」の専務、渡邉さん。アンテナショップをオープンした理由は、最もスタンダードでクラシックな富士宮やきそばの味を提供するためだったそうです。

 

ということで、メニューにある王道の「富士宮やきそば」をオーダーしました。そして、メニューで気になった「辛極(しんきょく)」も・・・。

 

大きな鉄板を使って手際よく麺を炒めていくのは白政さん。

「その日の麺の状態、気温や湿度に合わせて鉄板の温度や加える水の量を調節しています。キャベツの切り方も春キャベツと冬キャベツで変えています」

キャベツと肉かすを炒めた後に麺を炒めたら、麺の上にキャベツをのせて蓋をしてしばらく蒸らします。蒸らす時間も作る量によって微調整。蒸らし終わって水分を飛ばし、ソースを馴染みやすくしたら、2回に分けてソースを入れてしっかり味をつけます。

「麺の硬さやソースの濃さの好みがあれば言ってくださいね」と白政さん。

 

仕上げに富士宮やきそばの特徴である削り粉をふりかけたら完成です。では、ベーシックな「富士宮やきそば」を早速ひと口…

 

左が「富士宮やきそば」、右が「辛極」。

 

香ばしく濃厚なソースの味が口の中に広がり、ほのかに甘いキャベツと削り節の風味とともに絶妙なハーモニーを奏でます。麺は水分が少ないためベタつかず爽やかな舌触りでコシもあります。しつこくないので飽きずに食べられてすぐに完食!

「この麺を開発したと言われる市内の製麺会社であるマルモ食品によると、創業者が戦時中に戦地で食べたビーフンの味を再現しようとして独特の麺が生まれたそうです。一般的なやきそばの麺は蒸した後にボイルしますが、富士宮やきそばの麺はボイルせず急速に冷やし、油でコーティングします。それにより、水分が少なくコシのある麺が出来上がるのです」と渡邉さん。

 

一方、「辛極」はどうかというと… コクのある赤唐辛子ペーストと市内の農家で栽培された純粋唐辛子による辛味に、山椒の爽やかな辛味と風味が混ざり合い、実に美味! しっかり辛いのにどんどん箸が進みます。食べ終わる頃には少し汗がにじんでいました。辛さの調節もできるので、辛いのが得意な方はぜひ激辛でオーダーしてみてください。

 

食べ終わると富士山の姿が出てくるお皿もかわいい!

 

ほどよくお腹も落ち着いたところで次に訪ねたのは、その名も「静岡(しぞーか)おでん」。その名の通り、静岡駅近辺を発祥とする静岡おでんを提供しています。静岡おでんといえば、最大の特徴が真っ黒な煮汁。こちらでは牛スジとカツオからダシをとった煮汁をずっと継ぎ足してきた濃厚な煮汁を使っています。

「富士山の伏流水を使った湧水仕立てになっています。四代続く近くのかまぼこ屋さんの黒はんぺんを使っているのもポイント。イワシの粉と青のりをたっぷりかけてお召し上がりください」とスタッフの塩川さん。

 

1皿6点盛りで600円(税込み)。具は、大根、ちくわ、こんにゃく、黒はんぺん、玉子、そして牛スジ。大根を割ってみると中までしっかり煮汁がしみていていい感じ。口へ運ぶと濃厚な煮汁とイワシの粉と青のりの風味が一体となって広がります。黒はんぺんのしっかりした歯触りも絶妙!

 

 

お酒のおつまみとしても抜群ですが、せっかくですから富士山の湧水と一緒に味わいましょう。実はお宮横丁には井戸があり、清らかな冷たい湧水を自由に飲むことができるのです。血糖値を下げる効果があるとも言われているバナジウムを多く含んでいるので、体にも良いそうですよ。

 

すっかりお腹いっぱいになりましたが、甘いものは別腹です。続いて向かったのは、美味しいジェラートを提供している「ぷくいち」。目的は「富士山ジェラート」(400円 税込み)です。

 

「富士山ジェラートは、その名の通り、富士山をイメージしたジェラートです。青い部分の味は、バナナやヨーグルト、ココナッツなど、気候に合わせて日替わりになっています。富士山てっぺんの冠雪をイメージした白い部分は、朝霧高原の新鮮な牛乳を使ったミルクジェラート。富士山っぽく見えないかもしれませんが、他の味も選べます」とスタッフの望月さん。

ミルクジェラートの白い部分はコクがあって優しい甘さ。青い部分はこの日はココナッツフレーバーで、爽やかな香りが口の中をリフレッシュしてくれます。

 

 

静岡県産の茶葉を使った抹茶味のジェラートも絶品。滑らかな舌触りで、しっかりお茶の風味も堪能できます。

 

さて、最後はお土産を買って帰りましょう。訪ねたのは甘味処の「御くじ餅本舗」。お宮横丁がオープンした時から営業している最古参のお店です。

 

「浅間大社にちなんでおみくじを入れたお餅を販売しています。お持ち帰りの場合は箱の中におみくじが入っており、イートインの場合はその場でおみくじを引いてもらいます。凶や大凶は入っていないのでご安心ください(笑)」

そう話すのは店長の佐野さん。お宮横丁を企画・運営している立役者です。

 

お土産用に6個入り(800円 税込み)を購入。イートインで2個セットの御くじ餅(300円 税込み)をいただきます。

 

 

縁起の良い紅白のお餅の上に小豆をのせたかわいらしい御くじ餅が運ばれてきました。添えられているおみくじを開いてみると“中吉”。今日は良いことがありそうです。では、御くじ餅をいただきま〜す。

 

米・砂糖・水飴で作られたシンプルな羽二重餅がふんわりと舌に触れたと思ったら、中の滑らかな餡が口の中でとろけて上品な甘みに満たされます。

 

「『御くじ餅本舗』の母体は、すぐ近くにある北川製餡所です。ですから、餡子にはこだわり抜いています。赤い方は北海道産の上質な小豆を使ったこし餡、白い方は同じく北海道産の手亡豆(インゲン豆の一種)を使った白餡に朝霧高原の牛乳を練りこんでいます。どちらも製餡所内で湧き出している富士山の伏流水を使って仕込んでいます。上にのっている小豆は、粒の大きい大納言小豆です」と佐野さん。

 

最高のお土産も手に入ったところで、お宮横丁を後にしましょう。霊験あらたかな浅間大社をお参りし、綺麗な湧玉池を眺め、富士宮市のグルメを味わうフルコース。ぜひ、みなさんも堪能してみてください。

 

(施設情報)

お宮横丁

〒418-0067静岡県富士宮市宮町4-23

http://www.omiyayokocho.com/