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初心者でも安心! 大工さんのサポートでおしゃれにDIYデビュー!「根継商店」

三島市の街中に、2023年1月、おしゃれで楽しい“ものづくり”の場「根継商店」がオープンしました。

木工作業ができる工房スペースで、普段めったに会えない大工さんが常に相談を受けてくれます。

さらに、200円から楽しめるお得な端材の詰め放題、マニアックなものづくり書店コーナーもあり、DIY初心者の方や新しい趣味を見つけたい人など、どんな人でも夢中になること間違いなしです!

 

三島広小路駅から徒歩2分の距離にある、三島市の街中でひときわ目を引く壁画が「根継商店」の目印です。

2面に渡って描かれているのは、恵比寿さまとして親しまれている三島大明神をメインにしたアート作品です。こちらの作品は静岡県出身でテレビにも取り上げられている売れっ子の画家、越智俊介さんが制作しました。

 

壁画を眺めると、まるで恵比寿さまが訪れる人たちを温かく見守っているかのようです。

天真爛漫な表情につられて、つい笑顔になってしまいます。

 

ワクワクしながら店内へ入ると、中は明るく、木のぬくもりであふれた空間が広がっています。

入ってすぐの場所は、「ものづくり書店」と名付けられた書籍販売コーナーです。

木の棚には、建築、大工、アート、DIYなど、ものづくりに関する本が豊富に取り揃えられています。

 

ぎっしりと本が詰まった棚をのぞくと、珍しい本を見つけました。

こちらの本は、一般の書店ではまず見ない、浜松の材木屋さんが制作・監修した絵本「てんりゅうやまのおんがくどう」です。そのマニアックさに、思わず時間を忘れて見入ってしまいます。

そんな一風変わった本も、ここでは何冊も楽しむことができます。

 

奥のスペースには珍しい作品が展示されていました。球体に沿ってオブジェが上に伸びている、こちらの地球儀のような作品も木から作られています!

作品を作ったのは、大工の桜井謙治さんです。この繊細な技術が認められ、日展や現代工芸美術展で何度も入選し、2017年には同様の技術で制作する手摺がグッドデザイン賞を受賞しました。

硬いイメージだった木が、これほどまで変幻自在に形を変えるなんて驚きですね。

 

「根継商店」には、一枚板の展示ブースもあります。
杉、栗、楓、ブラックウォルナットなど様々な樹種の一枚板は、丸太から切り出された天然の木目や色合いが楽しめ、木のぬくもりに癒されます。

 

そしてこちらが「根継商店」自慢の、木工作業ができる工房スペースです。

レンタル料金は2時間1000円、まる1日使っても2000円と、とてもリーズナブルなお値段です!

自分で買いそろえるのが難しい道具も豊富に揃えられており、自由に使用することができます。

自宅の棚を直したり、木のまな板を削ったり…と、利用方法がたくさん思い浮かんできます!親子で体験すれば、子どもたちの想像力を育んでくれそうです。

 

「DIYをやったことがない…」という人でも、ご安心ください!工房スペースには大工さんが常にいるので、小さな悩みも相談して解決できます。

「根継商店」の大工さんたちは優しい人ばかりで、困っていると笑顔で話しかけてくれます。

この日の大工さんはこちらの2人です。曲線の木工作品を作る桜井謙治さんと、一級建築大工技能士の資格を持ち、「根継商店」の番頭を務める小山卓也さんです。

「どんな些細なことでもいいから、言ってくださいね。」と小山さん。とっても頼りになります!

 

早速、木工体験に挑戦していきます!体験メニューが色々と用意されていますが、今回は初心者向けの「箸」と「箸置き」を作ることにしました。箸作りは体験時間が約1時間で料金は1セット1500円、箸置きは体験時間が約30分で料金は1個250円と、気軽に体験できます。

 

まずは箸の木材を選ぶところからスタートします。木材は、ヒノキ、チェリー、クリ、ケヤキなど8種類があり、色や木目も木によってさまざまです。「どれにしようかな?」と迷いながらも、楽しく箸の素材を決めていきます。

今回は「エンジュ」の木を選びました。この木は、漢字で「延寿」と書き、福を呼びと言われる縁起の良い銘木です。

 

木材を選んだところで、早速作業開始です。

作業台の上には、よく手入れされたカンナと箸を削るための道具が準備されていました。

「素人がいきなり挑戦しても上手く削れないかも…」と少し不安でしたが、型に沿ってカンナをかけると、気持ちよく削ることができました。

カンナで削られた薄い木の帯がふわりと宙を舞う姿を見ていると、すっかり大工さんになった気分です。

 

しばらくカンナを使っていると、引っかかりを感じることがありました。大工さんに聞いてみたところ、木目の向きによって削りやすさが違っており、削りやすい順目(ならいめ)とカンナが引っ掛かりやすい逆目(さかめ)があるそうです。

「こっちは逆目かな……」と迷っても、すぐに大工さんに聞けるので安心です。

 

箸の形に削れたところで、いったん箸作りはストップ。仕上げの作業は後ほど行います。次は箸に合う、箸置き作りに取りかかります。

箸置きもまずは木材選びから始めます。箸置きの木材は約13種類あり、箸よりも種類が多くて、どれにしようかと選んでいる時間も楽しめます!

 

箸置きのもととなる、このリボンのような木材、実は「ちぎり」と呼ばれる建築においてとても重要なパーツです。

 

「ちぎり」とは、板の割れを抑えるためのものです。板が割れている隙間に埋め込み、固定させます。普段は全く違った役割のものを箸置きにできるなんて、粋ですね!

 

箸置きの作り方はとても簡単です。好きな素材を選んだら、表面を滑らかにするためペーパーでヤスリがけを行います。箸置きが済んだら、同じく箸もペーパーでヤスリがけして仕上げていきます。

この削りが甘いと、木肌の滑らかさにムラが出たり、ザラザラしてしまうのだそうです。時間も手間もかかりますが、きれいに仕上げるにはこのひと手間が重要です。

 

木の表面が整ったら、いよいよ最後の仕上げ塗装を行います。塗装と言っても、口に入れても大丈夫な食用の「アマニオイル」を塗り込むので安心して作業できます。ペンキとは違い、木の風合いがそのまま残るのが嬉しいところです。

 

オイルを拭き取ったら、世界でひとつだけのお箸セットが完成しました!素朴な風合いがステキですよね。

 

用意されたラッピングは木のタグがついていておしゃれです。コンパクトだから、バッグに入れてもかさばりません。

優しさを感じさせる手づくりのお箸は、お世話になった人への贈り物にもぴったりですね。

 

「根継商店」は地元の建設会社が運営しているため、家を建てるときに出る端材*の活用を目的として、「端材ビュッフェ」があります。

「根継商店」を運営する平成建設は、注文住宅を建てる地元密着型の工務店。注文住宅を建てるときに出る端材を使って、この「端材ビュッフェ」を行っています。

「端材」といっても、ここに置かれているのは、すべて現場から出た木です。探してみると、オークやブラックウォルナットなどの高級木材や、屋外仕様の耐久性が高い木など、掘り出し物が見つかることもあります。

料金は、エコバック(小)付きで200円。エコバック(大)付きで300円です。時間制限もありませんので、じっくり見比べながら詰め込めます。

 

*木材を必要な資材にするために切り取った余分な部分

 

端材ビュッフェで見つけた木を使って、こんな風にカッティングボードを作ってみました!切ったり、穴を開けたり、端材だからこそ、自由度が高くて作れるものがあります。発想を広げて、オンリーワンのアイテムを作ってみてくださいね。

ものづくりが好きな人もDIY初心者も、「何が作れるかな?」とワクワクがいっぱいの「根継商店」。予約不要で気軽に楽しめるので、三島市の観光に合わせて立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

 

(施設情報)

「根継商店」

〒411-0855 静岡県三島市本町7-30 Via701 1F

TEL:055-955-5770

公式サイト:https://netsugi.jp/

Instagram:https://www.instagram.com/netsugi_shouten/

定休日:火曜

営業時間: 10:00~17:00